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M&AデューデリジェンスDDチェックリスト|売り手が準備すべき書類一覧

M&AのDD(デューデリジェンス)フェーズで、売り手オーナーが突然「大量の書類を出してください」と求められて慌てるケースは非常に多いです。この記事では、財務・法務・税務・人事の各分野で準備すべき書類と、DD対応を円滑に進めるポイントを実務経験者が解説します。

DDとは何か:売り手が知るべき基本

デューデリジェンス(DD)とは、買い手が会計士・弁護士・税理士を起用して、売り手の会社を詳細に調査するプロセスです。基本合意書(LOI)締結後、最終契約(DA)締結前のフェーズで実施されます。

売り手の立場では「調査される側」になります。調査の目的は買い手にとってのリスクを把握することであり、問題が発見されると最終価格が引き下げられたり(プライスチップ)、最悪の場合は破談になることもあります。

DDは準備が8割

DD対応で慌てる売り手の多くは、「求められてから書類を探し始める」というパターンです。基本合意前から主要書類を整理しておくことで、DDをスムーズに乗り越えることができます。

財務DDで求められる書類チェックリスト

財務DDは最も重視されるDDです。3〜5期分の財務数値を中心に調査が行われます。

特定の取引先への過度な依存は要注意

売上の50%超が1社に依存している場合、買い手から「リスクが高い」と判断され、価格引き下げの理由になることがあります。DDの前から「依存度を下げる努力をしている」という事実を用意しておくことが重要です。

法務DDで求められる書類チェックリスト

法務DDでは、会社の権利関係・契約・訴訟リスクなどが調査されます。

税務DDで求められる書類チェックリスト

税務DDでは、納税状況・税務リスクが確認されます。税務上の問題が発見されると価格交渉に大きく影響します。

役員貸付金・役員借入金は事前整理が重要

役員と会社間の貸借関係が複雑な場合、DDで問題点として指摘されることが多いです。できればDD前に整理・解消しておくと、価格交渉がスムーズになります。顧問税理士と事前に相談することをおすすめします。

人事・労務DDで求められる書類チェックリスト

従業員の構成・待遇・労務上のリスクが確認されます。近年は特に残業代未払い・ハラスメントリスクのチェックが厳しくなっています。

退職者が多い場合は説明を準備する

直近3年の退職者が多い場合、買い手から「組織に問題があるのでは」と懸念されます。退職理由(定年・転居・独立等)を説明できるように整理しておきましょう。

DD対応を円滑に進めるための3つのポイント

①データルームを早めに準備する

DDで必要な書類は、基本合意前から整理しておくことをおすすめします。最近はクラウド上の「データルーム」に書類をアップロードする形式が一般的です。仲介会社に「DDに向けて準備しておくべき書類リストをください」と事前に依頼しておくと良いでしょう。

②「不都合な事実」は隠さない

DD中に不都合な事実が発覚するのは避けられません。問題は、売り手が事実を隠蔽しようとした場合です。最終契約書の表明保証条項に抵触し、成約後に損害賠償請求を受けるリスクがあります。不都合な事実は正直に開示し、事前に説明することが結果的に自身を守ります。

③弁護士・税理士と連携する

DDでは法的・税務的な質問が多数発生します。顧問弁護士・顧問税理士とDD期間中に密に連携し、回答内容を確認してもらうことが重要です。一人で対応しようとすると回答が遅れ、買い手の不信感につながります。

DD後に価格が下がるケースと対処法

DDの結果、買い手から「プライスチップ(価格引き下げ)」を求められることがあります。主な原因と対処法を整理します。

よくあるプライスチップの理由

プライスチップを全て受け入れる必要はありません。金額の根拠を確認し、不当と感じる場合は弁護士を通じて交渉することが重要です。

JP
JP NEXT 編集部
不動産仕入営業を経て M&Aアドバイザー実務経験者

不動産仕入営業を経て、M&A業界に転職。DD対応から最終契約まで複数案件をサポートした経験をもとに、売り手オーナー向けの実務情報を発信しています。

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